老朽原発美浜3号機の運転をすぐに止めよう!

避難計画に実効性がない!

老朽原発美浜3号機の運転をすぐに止めよう

 6月23日、関西電力は国内初めての40年超え老朽原発美浜3号を起動しました。

原子力規制委か認可した40年超老朽炉は4基

【高浜1(46歳)・2号(45歳)、美浜3号(44歳)、東海第二原発(42歳)】


 国は東電福島第一原発事故後、2012年6月に原子炉等規制法を改正し、原発の運転は原則40年と決めました。ところが、原子力規制員会は自ら決めたルールを簡単に破って、高浜1・2号、美浜3号、東海第二原発の20年延長を認可してしまいました。地元福井県をはじめ、全国から老朽原発再稼働反対の声が上がり、県議会町議会への請願や陳情、関西各地、関電前や立地の美浜町・高浜町での集会やデモ、署名活動、FAX・電話・メール、手紙等様々な形での反対意見表明が福井県知事に向けて寄せられました。

 多くの人々の反対により、なかなか地元同意が得られないのを見て、経産省は老朽原発再稼働のために 25 億円の特別交付金を用意しました。この特別交付金を確認した福井県知事は、反対する多くの人々の声に向き合うこともなく、4 月 28 日に老朽原発再稼働に同意しました。

 他方、30km 圏内に 入る滋賀県と京都府の知事は、反対や懸念を表明しています。

  美浜原発は、6本の断層に囲まれています.(図1)原子炉建屋の下に破砕帯が通っています。下記図1のように高浜地域と比べても敦賀半島にある原子力施設の地震による危険性は明らかです。

 そして、老朽原発に特有の危険(⑤原子炉圧力容器の脆化、①電気ケーブルの劣化等)              ②最近明らかになった火山灰対策、③地震動の過小評価等の問題もあります。詳しくは下記をご覧下さい。

右図と以下①②③は美浜の会HPより転載



電気ケーブルの劣化による危険

美浜3号の火山灰対策

「ばらつき」を考慮すれば、美浜原発基準地震動は、現行993ガルが1330ガルに跳ね上がる。                        

蒸気発生器と炉内の燃料集合体の耐震評価はぎりぎり

⑤ 原子炉圧力容器(お釜)の脆化については美浜ニュース170号紙版にあります。


ここでは、美浜原発の避難計画について紹介します。

美浜原発事故時の避難計画はずさんで、住民は守られない

 日本では避難計画を原発の安全対策審査対象にしていません。しかし、2021年3 月 18 日に水戸地裁は、「避難計画に実効性がないもとでは東海第二原発の運転を禁ずる」判決を出しました。また4 月の福井県議会では「特に、新型コロナウイルス等、感染症 発生時の避難の実効性に対する不安が大きいことから、早急に移動手段や避難先を確保するとともに、住民への周知を行うこと」を含む意見書が可決されました。原発事故後、避難計画の必要性が認識されてきました。

避難計画って何?

 福島第一原発の事故が起こる前、避難計画は原発の周囲10kmに住む住民を対象にしていました。事故後、避難計画の対象は原発から30km圏に住む住民に拡大され、30km圏にあたる自治体に避難計画の作成が義務づけられました。しかし、福島原発事故では40km以上離れた飯舘村の全村避難、250km離れた関東のホットスポットが除染対象になるなど、30km圏内では狭すぎるのははっきりしています。

 国の原子力災害対策指針では

原子力施設から概ね5km 圏をPAZ(予防的防護措置を準備する区域)、原子力施設から概ね 30km 圏をUPZ(緊急防護措置を準備する区域)と定めています。

放射性物質放出前に施設の状態を踏まえて、PAZは避難、UPZは屋内退避

放射性物質放出後には、緊急時モニタリング結果を踏まえて、

 UPZは毎時500µSvで避難、毎時20µSvで一時移転 となっています。つまり、UPZ(5~30km圏)の避難は、被ばくしながら逃げなさいということです。一般木造住宅での屋内退避は内部被ばくを防げず、地震の場合、屋内退避はできません。さらに、放射性ヨウ素による甲状腺被ばくを防ぐための安定ヨウ素剤は、PAZ住民にしか配布されておらず、UPZには避難時に配布されることになっています。安定ヨウ素剤は被ばくの24時間前~8時間後までに服用することで効果が得られ、被ばく前の服用が求められているのに、間に合うわけがありません。


美浜原発事故時の避難計画―――美浜町民の避難先は原発立地のおおい町


 美浜原発の30km圏内住民数は、大飯原発(約16万人)高浜原発(約17万人)と比べて10万人以上も多い約28万人もいます。避難対象者の8割は福井県ですが、滋賀県、岐阜県にもUPZ圏が及びます。

▼避難先が一方向にしかない(避難先が風下でも他に逃げ場がありません) 

▼避難経路が寸断される危険(大雪、風水害、避難路が限られています)

▼在宅要援護者の避難先は決められていない

▼美浜町の安定ヨウ素剤の備蓄は町役場1カ所だけ

▼コロナ禍では、避難所の数が不足、避難車両も足りない。

 コロナ対策は換気が必要だが、被ばくを防ぐには外気を取り込まないよう密閉した避難所が必要。感染症対策と放射線被ばく防護には矛盾がありますが、コロナ対策をした避難所設営として国や福井県は1人4㎡(2m×2m)に通路2㍍をとり、濃厚接触者や感染疑い者などの車両、避難所を分ける等の基準を示しました。

 この基準を基にすると、現在の避難所の約2倍のスペースが必要になります。避難計画を案ずる関西連絡会が2021年3月に行った避難先アンケートでは感染症対策をとれば、避難所が足らず、受け入れに苦慮している市町村の様子が浮き彫りになりました。

避難は不可能!  即刻原発を止めるしか住民を守ることができません。

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