8/31 福島原発事故賠償関西訴訟のご報告

2017/08/31に行われた福島原発事故賠償関西訴訟大阪裁判と集会のご報告


 毎回この裁判は、たくさんの傍聴希望者が集まります。「福島原発事故の真相と責任の追及、損害賠償、被災者全員の暮らしの支援」を国と東電に求め、2013年9月の第一次提訴より関西に避難した507名の原告団がたたかい続けている裁判です。

 これまで、原告からの「事故当時の状況や放射能汚染の恐怖についての証言」弁護団の「東電が先に津波対策をとっていたらこの事故は防ぎえた弁論」などパワポ説明で、わかりやすく進められてきました。この日は15回目の法廷、原告側から準備書面44「原子力発電を被告・国自らが積極的に推進してきたこと」で「被告・国が国策として原子力発電を推進してきたこと、国会事故調報告書においてその旨の指摘がされていること」の説明がありました。被告・国からは、「低線量被ばくはたいしたことはなかった」等の趣旨の書面が出されたとのこと。

 全国の「原発賠償裁判」は、今年3月の群馬県前橋地裁の判決(「津波を予見し事故を防ぐことはできた、被害は強制避難区域外にも及んでいると判断、国と東電に総額約3855万円の支払いを命じる」→国の賠償責任を認めた判決。が原告側請求は約15億円)に続き、この9月22日千葉訴訟判決、9月29日関西の京都訴訟の結審、10月10日生業訴訟(福島県内中心の原告団が、原発事故と放射能によって、生業(なりわい)、住まいと家庭生活、地域のつながり、安全な環境の全てを奪われたことへの完全補償を求めている裁判)の判決、10月11日いわき避難者訴訟の結審、10月25日東京訴訟の結審と続き、全体として重大な局面を迎えています。

公判後の報告集会も毎回100人以上の参加者のなかで行われます。 原告の方々の発言や東京の状況報告から

◍「傍聴席をいっぱいにしていただき、裁判所そして市民社会に原子力惨禍と裁判の意義を訴えられました。日頃からのお支えと地道な原発反対運動、脱被ばくの訴え、原子力惨禍からの人権救済と個人の尊厳を回復する活動に、心から感謝と敬意を申しあげます。」「原発を止めることが避難者の願いです。関電の使用者を減らす取り組みも始めました。」

◍「全国各地の原発賠償訴訟は、判決と結審が続きます。各裁判を盛り上げ注目してください。サポ‐タ‐ズは応援ペ‐ジを作成してくれました。」

◍「大阪の避難者数がたった88人と報告されていた問題も取り組み、課題は残るが訂正させました。何でも言っていかねばならない。このままだと、自分達の存在が無きものとされる。」

◍「東京では、住宅支援打ち切りの4月以降も、「追い出しをやめて」と話し合いを求めている避難者も多い。住宅問題はまだ終わっていない。」

◍福島現地の状況

 〇「現地に行きうつくしいひまわり畑に車を降り寄ってしまったが、まだ高い線量だった。子どももいる、恐ろしい。」 「浪江町にあるお墓を見に行ったら、イノシシにすべて掘り返されていて、行ったものがショックを受けた。」 「原発近くの幹線道路も、今では誰でも通過できるように許可された。が線量のたいへん高いところも多く被ばくが心配される。無責任である。」

 〇「福島県の『県民健康調査』を、来年4月から、自主検査に変えようとしてきている。(県の責任の検査でなくなる→ 受けたいものだけの自費での受診にされる。)反対する取り組みが必要。」(「リテラ福島の子ども」で検索すると、情報が多く掲載されている。)

 〇「関東での反原発集会で福島県の母親から『

私たちは今まさにオリの中に入れられたピエロです』と痛切な発言があり、心に突き刺さりました。」

次回「関西賠償訴訟・大阪」は、

本年11月30日午後2時・大阪地裁です!



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