9月27日「国相手の大飯原発止めよう裁判(第23回)」がありました。
国の「地震動のデータ改ざんについての釈明」を、原告側厳しく追及!
その公判で私達の会の黒田が、原告として意見陳述を行いました。
『 私は福島第一原発事故による放射能汚染地に住む子どもが、学校の長期休暇 を利用して放射能を気にせず過ごし、リフレッシュするための保養を目的に大阪市内で生活できる場所の提供をしています。保養に取り組んできたものとして「大飯原発の再稼働は認められない」との判決を望み、陳述します。
事故後 6 年半になりますが、保養希望者は増え「大阪では、除染ごみのフレコンバッグを見ることもなく、子どもが裸足になっても土や草に触ってもダメと言わずにいられるだけで気持ちが落ち着きます」と言う利用者も多いです。今年 6 月 5 日の福島県民健康調査検討委員会で、小児甲状腺がん・疑いが 190 人になったことが報告されました。しかしこの数には大きな漏れがあり、2 次 検査で経過観察になった場合甲状腺がんが確認されても集計されないことが「3・11甲状腺がん子ども基金」(医療費給付など多様かつ継続的な支援に取り組む民間団体)により明らかにされました。漏れの中には、事故当時4歳だった子どももおり、福島県内の手術数10例以上の大きい病院だけで、事故後5年間に 1082人が甲状腺がんの手術を受けている事が分かっています。そして「3・11甲状腺がん子ども基金」は福島県だけでなく、東北・関東 14 都県の甲状腺 がんの子ども96人に療養費を支給しており、放射能による健康被害は福島県 に止まらず、広く東北・関東に広がっていることを示しています。これまで私たちの保養に来られた中、子どもだけでなく30代で既に摘出手術を受けたという母親もいました。避難者数の減少や施設建設などいわゆる「復興」はニュースになっても、健康被害の実態は明らかにされません。被災者は不安を抱えながら声に出せないのが現状です。
今年 3 月、国と福島県は、避難指示区域外避難者に対する唯一の支援策であった住宅無償提供を一方的に打ち切りました。避難元の放射能汚染問題が解決されていないことに加えて、6年間の避難生活の中で病気や親の介護、離婚、子どもの進学など様々な問題をかかえ、帰る選択のできない世帯も増えています。これを自己責任だと言い放った当時の今村復興大臣は辞任をしましたが、区域外避難者は国から何の補償も受けることなく、切り捨てられました。 保養の受け入れに取り組む私たちは避難者と共に大阪市や大阪府に区域外避難者の住宅支援継続を申し入れ、無償継続は叶わなかったものの、公営住宅への特定入居によって4月からの生活場所は何とか確保できました。
原発推進は国策です。国策で進められた原発が事故を起こしました。国は原発事故の被害者の健康と生活を補償すべきなのではありませんか。私が子どもたちの保養を始めたときは、チェルノブイリで制度化されているように国が子どもたちの保養の体制を組むまでのつなぎの支援だと思っていました。ところが国は何ら反省をしないまま、被害の実態を隠し、避難者には目を向けようとしません。このような国が 原発を再稼働することが許されていいのでしょうか。国はまず福島第一原発事故の被害に向き合い、被害者をひとり残らず救済するべきです。
福井県若狭の原発で同様の事故が起これば、大阪の私たちは保養の受け入れどころか、避難を余儀なくされます。放射能被害から逃れ関西へ避難してきた たくさんの避難者にまた同じ恐怖を与えることにもなります。避難者の願いは原発をなくすことです。国民の命と生活を守るべき国が、東電福島第一原発事故によってたくさんの生活を破壊しながら、これ以上住民を危険に陥れることは許されません。
日本は、4つのプレートの境界にあり110もの活火山があります。地震はいつか 必ず起こります。火山も必ず噴火します。この危険な国でどうぞ地震や噴火が起こりませんようにとビクビクしながら原発を再稼働しようとするのは無謀です。 若狭の原発で事故が起これば、北西からの風で放射能汚染は関西、岐阜愛知にも一挙に広がります。琵琶湖の汚染によって、関西 1400 万人の水源が断たれます。福井県だけでなく、関西、中部地方の住民を守るために、大飯原発の 再稼働を認めない判決を心より願います。 』 (9月27日 黒田)
次回この「大飯原発止めよう裁判」は、12月25日(月)3時~大阪地裁
次回「原発事故賠償関西訴訟・大阪」は、11月30日(木)2時~大阪地裁です。
大阪府が避難者数を700人も少なく公表し、訂正した問題について・最終報告
7月31日の大阪府との協議の結果は9月6日付で、大阪府ホームページに公表されました。 < http://www.pref.osaka.lg.jp/koho/29-dantaiall/index.html> 当初の回答では、調査方法について事務処理ミスや担当者間での引継ぎ不足だけを問題にしていましたが、協議の結果を踏まえ「関係者の理解不足」という言葉が入りました。また、謝罪要求についても、「謝罪と再発防止の徹底」という言葉が入りました。 再度の追加質問によって、初めに示された5月の避難者88人は、公営住宅に住む住宅無償提供を受ける区域内避難者だけの数で、自力で生活する避難者は切り捨てられていたことが分かりました。
今後も避難者を念頭に置いて業務にあたるようことわった上で、やり取りを終了しました。
「親子・グループで大阪にスティできます!」保養の家の利用申し込みを今、2017年
11月1日~2018年2月28日の間で受け付けています。家の不足物は、鍋(電磁器対応)、上ぶとんシーツ、米、調味料類です。もし譲っていただけるものありましたら、連絡を。
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