「子どもたちに未来をわたしたい・大阪の会」ニュース(2016年12月)

報告・この間の状況取り組み 

 「大阪市の避難者無償住宅支援継続」を要請!


大阪市のパブコメ(期間9/14~10/13)に146人の意見が提出され、 すべてが「要綱」変更に反対=無償支援継続の意見でした! 


 11月9日「大阪市都市整備局との協議」を持ちました。大阪市の「要綱」変更の姿勢は変わらない中、避難者・支援者の方から、原発事故避難者の置かれた状況、「子ども被災者支援法」が被災者自身の決定権を保障していること、住宅は生活すべての基盤であること、他県他市では独自政策で延長したり独自政策をだしたりしていて、大阪市もできるはずだ、など多方面からの意見がだされました。その結果「要綱」変更に関して、再度内部で検討することは確認できました。14日は「避難者の会」からの要望書にもとづく協議がありました。建替事業用住宅に住み来年3月での退去を迫られている避難者の方は「要介護の父と避難してきたが、母もたいへんに。引っ越しができる状況にはない。」「もう一度職探しや子どもの転校手続きをすることなど考えられない。」と強い訴えがありました。しかし「退去を迫るな」という要望への返事は得られず。「避難されている方の居住の安定を図るため対応していく」という文章の再確認はできました。  そして11月18日大阪市は、パブコメの146名の意見を無視し、要綱変更=無償住宅支援の実質的な打ち切りを決定し発表しました。 


大阪市会に「陳情書」を提出しました! 避難者の方支援者とともに、各会派のたくさんの 議員に「避難者住宅問題」を説明し訴えました。 


 大阪市会での審議を求め、11月22日「避難者の会」と支援者連署で「①原発事故避難者への公営住宅無償提供の延長を、そのための予算措置を。②現在の入居者に退去を迫るな。③大阪市から国へ要請をせよ。」の陳情書を提出、連日資料を持って議員に説明に周りました。12月6日大阪市会「都市経済委員会」で、7日「建設消防委員会」で、審議されました。積極的な「陳情書」への支持発言を何人かの議員がしました。1会派は賛成、3会派が審議継続の姿勢を示し、この陳情書の「継続審議」が決まりました。否決はされなかったものの、時期が切迫しており、「継続審議」では間に合いませんが、2月の市会へも引き続きはたらきかけていく必要があります。


 (この中で明らかになってきたこと)

空き家のままなら入っていない『家賃収入』が、避難者の入居があったために、毎年大 阪市財政に交付されていました。 国に特別交付税として請求し決済されていました。 

 11月9日の協議では「家賃は被災県に求償していない。空き家の提供だから市の損失はない。」と言っていた大阪市が、11月14日には「やはり求償していた」と訂正。次に「求償ではなく地方交付税として請求し受け取っていた、詳細知らなかった。」と発言。避難者支援に関してのこの無責任さに抗議し、私たち支援者数人で「資料提供」「情報公開」を請求しました。その過程で、明確になったことは  

①大阪市はこの5年間、家賃相当の金額を総計し『特別交付税』として国に申請し、申請の8割 分の交付を受けていた。昨年までの総計で、それは4億7千万円に達している。また特別交付 税には、敬老パスや奨学金などの諸経費や事務費まですべて含まれている。 


②家の補修やエアコンリース代は、被災県を通して国に請求していた(求償)。 (したがって)大阪市としての財政負担はなかったどころか、家賃収入その他の費用を得ていた。 ということでした。


 この交付金こそ、来年度からの避難者の住宅無償延長にまわすべきです。空き家に避難者が入居してもらって得 たこの収入を、今後の住宅無償提供延長の予算措置に使うべきです。大阪市は「公営住宅無償提供」の継続を確実に 実施できるのです。(大阪府も同様。ただし府は特別交付税ではなく求償の形で 家賃収入を得ていました。)



 今政府や電力会社は、福島原発事故と放射能被害がなかったかのように「原発再稼働」に舵を 切り強行しています。原子力規制委は40年越え老朽原発高浜1・2号炉、美浜3号炉の再稼働を 次々認可しました。高浜原発3・4号が、来年2月の大阪高裁で滋賀地裁の仮処分決定が取り消さ れるようなことになれば、関電は運転再開を早期に実施しようとします。福井県の原発が事故を起 こせば、関西の水源・琵琶湖の放射能汚染は避けられず、関西全域に壊滅的な被害をもたらします。 

  支援者と言っている私たちもまさに原発災害の当事者となります。被災者支援問題は、今後の私 たち自身の問題です。 今後も、ともにたたかい取り組みましょう!                                     

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