子どもたちに未来をわたしたい・大阪の会」ニュース2017年3月29日

福島原発事故をなかったことにするな! 無謀な帰還政策に反対します! 東北震災・原発事故避難者への住宅支援を継続せよ! 

 この3月31日に、福島県の飯舘村、浪江町、川俣町で4月1日に富岡町で、居住制限区域と避難指示解除準備区域の指定が解除されます。2014年4月以降、避難指示が5市町村で解除されてきましたが、解除区域内の帰還者数の割合は12.4%にすぎません。今回の解除で帰還する目安は川俣町が12%余それ以外は5%前後です。避難指示か解除されると避難を継続する大半の被災者は「自主避難者」とされます。 国は原発事故と放射能汚染がなかったかのように帰還を迫り、避難者への支援は打ち切られてきました。避難指示区域外避難者(「自主避難者」)の唯一の支援策であった住宅無償提供も基本的に3月31日以降なくされます。 


大阪での“住宅支援継続を求める取り組み”  大阪府議会に請願書を提出!  

  私たちはこれまで、大阪避難者の会、他の支援の会の方と共に、大阪市「住宅支援打ち切り要綱変更」へのパブコメ提出(2016年9月)、大阪市や府との協議、大阪市会への陳情書提出(⇒継続審議に、11月)等取り組んできました。その中で「大阪市や大阪府の公営住宅入居者分の家賃はすべて『特別交付税』『求償』で国から財源を得ていたこと(空き家のままなら入っていない家賃収入を全額得ていたこと)」「その財源で今後の無償継続が可能なこと、又その事実を知らされなかったために避難者の方々がこれまで辛い思いをさせられてきたこと」を問題としてきました。今年に入り特に「他府県では独自予算を組み、公営住宅の無償提供継続(奈良県(これまで求償もしていない。)、山形県、鳥取県、北海道、愛媛県、京都府〈入居から6年間〉)や、独自の支援(秋田県、山形県、沖縄県ー転居費補助、新潟県、京都府ー転居費補助と家賃補助)を行っていること。大阪もやれるはずではないか。」と強く訴えてきました。  3月10日「ホッとネットおおさか」有志の方と合同で、大阪府都市整備局・危機管理室との協議を持ちました。大阪府は基本的に「支援延長、独自支援はしない」姿勢は変えませんが、「引き続き入居する避難者への敷金猶予は行う(避難者への配慮の側面は弱いものですが)」と回答しました。 3月22日朝から大阪市住宅課・危機管理室と協議しました。「大阪府が既に決定しており、大阪市営住宅条例第27条に明記された敷金猶予すら市はできないのはなぜか。市長の判断でこれぐらいのことはやれるしやるべきでは。奈良や京都と比べて大阪市は余りに無策だ。避難者をこれ以上追い詰めないで。」と時間の限り要請しましたが、大阪市の対応は頑なものでした。  が、要望や交渉を重ねたことで、大阪府も市も動きの取れない避難者を無理に追い出しはできない状況は作りつつあります。12月に審議された大阪市への陳情は継続審議になっており、 市会議員によると、5月の棚卸しまでは「退居を迫るな」の項目が生きているということです。市自身も「個別相談には応じる」と、大阪府も「まだ動きの決まらない世帯について、府の担当者が責任を持って話を進める」と答えました。  また今回大阪避難者の会は、共産党と自民党が紹介議員となってくれ、大阪府議会へ請願書を提出することができました(請願事項「①自主避難者への住宅無償継続を②避難者の現状に即した支援のための予算を組んでください③支援継続の必要を、大阪府から国と福島県に訴えてください」3月3日に提出)。 府議会の2つの常任委員会で請願書支持の発言や知事質問が出されました。付託された常任委員会の構成で「維新4名と公明党2名が請願書に反対・6名、自民党は4名が賛成、6:4で否決」とされました。が府議会で、避難者問題が取り上げられ議員に知らせることができたのは大きな成果でした。 “追い出しをさせない。当事者を追い詰めない。”“避難者に寄り添った解決策を行政に提案させる”等、取り組みはまだ続いています。 必要な時は、ご参加ご協力をお願いします。